共鳴の理由







ゲロゲロゲロゲロゲロゲロゲロゲロゲロゲロゲロゲロ・・・・
クルクルクルクルクルクルクルクルクルクルクルクル・・・・






「フン‥‥‥明日あたりか」

その地獄耳がわずかにとらえた緑と黄色の共鳴に、テントから出てきたギロロは片頬で笑った。
   

「ただいまー、伍長」
「ああ、冬樹。帰ったのか」
「うん。ねえ‥‥‥今、明日あたりとか何とか言わなかった?明日、何かあるの?」
「うむ、まあな。別に大したことじゃない」

くすくすと笑いながら冬樹はさらに問いかけた。

「明日あたり侵略しようとか、そんなことじゃないの?」
「い、いや、ただ明日あたり頼んでた銃が届くというだけだ」

日向冬樹は意外に鋭い時がある。‥‥が、俺も侵略者として、つくべき嘘くらいはつくのだ。

「ふうん‥‥」
「お、俺はそのー、武器マニアだからな!」
「そんな、自分で言わなくても」
   




冬樹の耳に、さっきの共鳴が届いたわけではないだろう。
ケロン人の中でも地獄耳と言われる俺の耳にだけ、わずかに届いた共鳴。

だがあいつらのあの共鳴が聞こえた翌日には、たいてい、新たな侵略作戦の発表があるのだ。
あれは宇宙一のお調子者の隊長と宇宙一の陰湿な天才参謀が、次の作戦を決定した合図。
きっとまた、俺には思いもつかないような、斬新で奇抜な意味の分からん作戦を考えている。
そうだな、8割の確率だ。

あとの2割は何で共鳴してるのかって?
知らんな。俺が聞きたいね。    



FIN









その頃のクルルとケロロ。



「クールル曹長!次の作戦でありますよ〜」

ご機嫌な顔でぴょこんとラボに現れたケロロを見て、クルルはにやりと笑った。
今日も退屈しないで済みそうだ。

「くっく〜、言ってみな〜」
「聞いて驚けであります!その名も『ペコポン人を早口言葉のトリコにしてみーんな舌を噛んじゃってもう大変作戦』であります!」
「ほーん」

それ以上の説明を求めるでもなく、クルルは手元のキーボードを素早く叩いた。

「つーわけでぇ、その作戦のための武器作ってくんない?」
「くくっ、これでどうだい?」

クルルがひょいと取り出した見なれぬ銃は、例によって渦巻きマーク付きだった。

「カエルピョコピョコミピョコピョコ銃〜!」

「ゲロ?」
「この銃で撃たれると、どーしても早口言葉を言わねばならない気持ちにかられて、あせる心のまま早口言葉を言い続けちまうのさ。東京都特許許可局に申請中だぜぇ」
「すっげー、すっげー、さすが黄色!」
「惚れんなよ、緑?」

だが、そこでケロロの動きがふと止まった。

「あり?でも何で、この武器もう完成してたの?」

「‥‥昨日アンタ、『すたーしゃさーしゃシャア少佐』が言えなくて、舌噛んでたろ?たぶん、そんな作戦を思いつくんじゃないかと思ってよ」
「うっ‥‥何かそこまで読まれてるの面白くないであります」
「わかりやすいアンタが悪ぃんだろ。嫌なら、使わなくていいぜぇ〜?」

カエルピョコピョコミピョコピョコ銃をダストボックスにポイと放り込もうとしたクルルに、ケロロは慌てた。



「んもー、使わないなんて言ってないでしょ!早速使うでありますよ、その、カエルピョコピョコミポコピコ銃!」
「言えねえのかよ!」

「そんなことは些細なこと。では本題にはいるでありますよ、クルル曹長」
「くく〜っ。じゃ、いっちょ人体実験でもいっとくぅ〜?」
「そうでありますな。じゃ、赤ダルマ君に来てもらっちゃう〜?」
   

ゲロゲロゲロゲロゲロゲロゲロゲロゲロゲロゲロゲロ・・・・
クルクルクルクルクルクルクルクルクルクルクルクル・・・・
   

クルルズラボに、今日も緑と黄色の共鳴が響いた。



今度こそFIN






オンリーの時に、けろっとさんのスケブに描かせて頂いたクルケロ悪巧み共鳴絵から書いて下さったお話を強奪してきちゃいましたv
やっふぅー!!

タナボタ! エビタイ!

最初はギロロと冬樹の会話だけで終わるはずだったのが、オマケでクルケロのシーンもつけてくださったのでした。
ワーイワーイ!

あの最初の部分だけでも十分モエなのですが、やっぱりクルケロ出てくると嬉しさ倍増ですv

どんな作戦の時でも、隊長がみんなの前で初めて発表する時、参謀だけは既に知ってて何か調べたり用意してたりするんだよね。
確実に事前に二人っきりで相談してるってことだよね。
萌えるよね!

っていう話をしてたのでした。オンリーの日。
萌えるよね!
クルケロの原点的モエ。


ああ〜、それにしても萌えるなぁ。このお話。
なんて可愛い二人だろう。

黄色、緑呼びに萌えますv
先読みしてる曹長の用意の良さがたまりませんv
ミポコポコ銃が可愛すぎますvv

っていうか、2割ほど、作戦でもないのに共鳴してる二人に萌えますvv


けろっとさん、素敵なクルケロをありがとうございました!
けろっとさんのギロロもクルルも格好良くて大好きですv

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